はじめに:なぜ「プレーモデル」が必要か?
サッカーの試合には、無数の局面と選択肢があります。
その中で「どのように戦うか」をチームとして一貫させるためには、全員が同じ方向を向く必要があります。
その道しるべとなるのが「プレーモデル」です。
プレーモデルとは何か?
✅ 定義
「どんなサッカーをしたいのか」というチーム全体のプレーの方向性や哲学のこと。
攻撃・守備・切り替えの全てに共通する「大枠のビジョン」を示します。
プレーモデルを決める際に考慮すべき点:
- 監督の持つサッカーアイディア
- クラブとしてのスタイル
(例:モラタラスという私の所属クラブは、ボールをつなぐことでマドリッド州内でも有名) - クラブとしての歴史
(例:レアル・マドリッド ― 常勝クラブ / アトレティコ・マドリッド ― 情熱的なクラブ) - 選手のレベルや特徴
コンセプトとは何か?
✅ 定義
プレーモデルを局面ごとに言語化した具体的なプレースタイルや考え方(選択式)です。
| 局面 | コンセプト |
|---|---|
| 攻撃 | ダイレクトプレー / コンビネーションプレー / ミックス |
| 守備 | 高い位置でのブロック / 中盤でのブロック / 低い位置でのブロック |
| 攻撃から守備への切り替え | 即時奪回 / 後退 |
| 守備から攻撃への切り替え | カウンターアタック / 安全なパス |
これらは、前の記事で紹介した「プレーの種類」を土台にして構成されます。
サブコンセプトとは何か?
✅ 定義
コンセプトをさらに具体化した方法や考え方。
例:
プレーモデル:ボール保持しながら試合をコントロールする
コンセプト:コンビネーションプレー
- サブコンセプト①:中盤で数的優位を作る
- サブコンセプト②:ボールを横に動かしながらサイドでの優位性を探す
- サブコンセプト③:サイドから相手ゴール付近にチャンスを作り出す
詳細設定とは何か?
✅ 定義
サブコンセプトをさらに行動レベルで具体化したプレーアイディア。
例:
サブコンセプト①:中盤で数的優位を作る
- 詳細①-1:中盤に4人の選手を四角形に配置する
- 詳細①-2:そのスペースを中盤の選手と前線の選手(FWまたはWG)で埋める
プレーモデルから詳細設定までの流れ
以下のように、チームのスタイルは階層的に構築されます:
プレーモデル(全体の方向性) └─ コンセプト(局面ごとのプレー方針) └─ サブコンセプト(具体的なプレー方針) └─ 詳細設定(行動レベルの具体策)
すべてが繋がっていることで、トレーニング設計・フィードバック・分析・補強方針にも一貫性を持たせることができます。
おわりに:言語化の重要性
プレーモデルやコンセプトを「言語化」して共有することは、プロチームでも育成年代でも極めて重要です。
それによって、選手・コーチ間の理解が一致し、試合中の選択やミスの理由も明確になります。


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